熟練者に対する問題
普段使い慣れている web サービスの見た目やら UI のデザインをガラリと一新させる。このことでもっとも被害がないのは新規参入者、そして一番被害を受けるのは使い慣れきた熟練者の存在です。以前似非原さんが言及していた「ユーザーインターフェイスのリニューアルにおけるユーザーの覚えなおしコストについて」という記事でこんなことを書いてありました。
熟練者になればなるほど、既存の操作体系に慣れている筈だ。それを考えた場合、そもそも「学習コストを支払う」ということに対して、それほどメリットはない。それどころか「既存の使い方を行いたい」というネガティヴな動機づけになるはずだ。さらにいうと、そもそもそのユーザーインターフェイスのリニューアル自体が、その「既存の使い方」を「間違っていること」として破棄する場合、多くのユーザーは混乱するはずだ。
もし大幅なデザイン変更のあとにそのサービスを使う人が参入してきたとき、その人たちは昔のデザインに関しては何も使うべきではない言葉なので修正してくださいわけですから今の形をすんなりと受け入れると思います。最近だとチュートリアルみたいに一通りの動きの説明があったりして、そこから気に入って使い続けていけば以前から使っている「熟練者」と同じような立ち位置になります。
そしてそのサービスを使わなくなるまでは運営の方針でまた大幅にデザインが変わったりすれば不満を出すかもしれません。サービスを運営する側としては新規ユーザーが常に入ってくることも大事なんですが、同時にヘビーユーザーになりかけ・なっている層をどうするかを大幅な変更の際にもっと議論されてもよいのかもしれません。